東京花猿若三櫓繁栄開看図

東京花猿若三櫓繁栄開看図

とうけいのはなさるわかさんやぐらはんえいかいかんのず 明治4年(1871年) 二代目歌川国輝
 明治初期に浅草猿若町(現在の言問通 りの北側)にあった興業街の様子を描いた作品。三櫓とは中村座・市村座・守田座の、歌舞伎を上演した芝居小屋三座のこと。三座は1842年、幕府の方針により、猿若町に移転し、市中最大の興業街を形成した。坂東三津五郎、尾上菊五郎など、現在でも著名な役者の幟が画面に見える。その後、明治22年までに三座はあいついで他地区へ移転し、興業街は衰滅したが、隣接して形成された花街は現在でも盛業である。
 絵師は二代目歌川国輝(うたがわ くにてる:1830〜1874年)。本名山田氏。一曜斎などと号した。三代目歌川豊国の門人。明治初期の文明開化の風物をよく描いた。代表的な開化絵師の一人である。
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